3年前の2010年、その前年末に中国武漢で発生したと思われるコロナウィルスによる感染者が、日本国内でも徐々に増え、翌年3月ごろには、もうどうしようもないような状況になったことを忘れることはできません(といっても今もその感染の恐怖が消えたわけではなく、ワクチンの普及や感染のメカニズムなどが解明されて少し安心しているような感じでしょうか)。
時代は遡りますが、江戸時代の終わりころ、まだ医学や感染症の知識がない時代に、江戸の町をコレラ菌が襲います。当時は、感染すれば3日で死に至ることより「ころり(虎狼狸→得体のしれない妖怪との意味を込めた当て字)」と呼んで恐れられました。そんな時代に、現代の医者がタイムスリップして、その知識と技術で、人々をコレラや梅毒などから救っていく、というドラマが(もう10年以上前でしょうか?)ありました。「JIN-仁-」です。
主人公の南方仁(みなかた じん)に大沢たかお、その仁を助けた旗本橘家の娘・橘咲(たちばな さき)に綾瀬はるか、吉原の花魁・野風(のかぜ)に中谷美紀・・・等々の配役で、民放ドラマとしては異例の大ヒットをして、多くの人が視聴しました。そして3年前のコロナ禍の時に、このドラマ「JIN-仁-」を思い出した人もいたのではないでしょうか。
このドラマの原作は、もともとはコミックとして発表されていたものです。その原作者の村上もとかさんの原画展が、京都国際マンガミュージアムでやっています(10月3日まで)。