村上龍の短編集『55歳からのハローライフ』、先日の日曜日に亀岡市内の本屋で購入して、その日のうちにマクドナルド千代川店で3編を読みました。そして本日より年末の休暇に入ったことで、朝の目覚め後(この歳になると休みの日でも同じ時間に目覚めます)温かい布団の中で残りの2編、いっきに読みました。
最後の「トラベルヘルパー」、63歳の長距離トラックのドライバー(主人公)の老いらくの恋が綴られているのですが、主人公が幼少の頃、三重県志摩町の和具というところで数年間、親と離れて(海女をしている)祖母と暮らした思い出が随所に挿入されます。結果的に「老いらくの恋」は実現しないのですが、最後は自身の生き方を見つけてエンドとなります。「やりたいことをやらなあかんよ」と祖母が言っているような気がする、のところが良かったなぁ。
タイトル「55歳からのハローライフ」は、10年ほど前にベストセラーになった同作家の「13歳のハローワーク」の続編ということなのか(ネーミングが似ている)と最初思っていました、やはり、というか、今回は小説という形で、なにげない、50代に起こる出来事を、リアルな描写で書いておられます。よくよく考えれば、これは「55歳のハローワーク」でした。<FB2012.12.27.>
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