この内容は、宮前町を含む亀岡市の西部地区4町の高齢化率について、西部地区・民生委員児童委員の広報部を担当している太田貴久男がまとめ、『西部民児協だより』第五号に執筆した原稿をそのまま掲載しています。宮前町の動向とともに隣接各町との傾向も併せてご理解ください。
亀岡市から情報提供いただき、平成20年度から5年ごと、昨年度までの10年間の人口動向(下段に地区内3小学校の生徒在籍数)が下表となります。
解 説
高齢者の増加と年少者の減少
まず、総人口数は、亀岡市全体でも減少傾向にありますが、亀岡市全体数が、94,243人から88,833人と約6%弱の減であるのに対して、西部4町の6,841人から5,349人は、比率からすると22%の減となっています。亀岡市全体を見渡した場合、特に西部地域の減少が顕著で、10年間で約2割の減少があったということです。ところが、年代を区切り高齢者数の変化だけをみれば、1,615人から1,984人へ、逆に2割程度の増加傾向にあります。そして、0歳から中学生となる14歳までの年少人口は、742人から366人へと半減(5割)していることが分かります。
高齢化率
全体の人口に占める65歳以上の割合を「高齢化率」と言います。新聞やテレビのニュースでも度々話題として取り上げられていますので、ご存知の方も多いかと思います。日本全体では、昨年度28%という推定値が出ていますので、亀岡市全体の平均値29%は、ほぼ全国平均に近い数値です。一方、西部4町においては、10年前に24%だったのが、昨年度、37%と、13ポイントも上昇しており、亀岡市の29%よりも8ポイントも高い数値となっています。如何に西部地域の高齢化が進んでいるかがよく分かる数字です。また4町別にみてみれば、高齢化率の差も出ているようです。
年少数
0歳から14歳までの世代を年少と称し、全国には1,533万人が数えられ、1億2千623万人の総人口の率からすれば、約12%、亀岡市の平均13%とほぼ同じ比率となっています。高齢化の対極にある少子化の傾向が進んでいることになります。西部地域では、昨年度が7%と、亀岡市の平均値をさらに下回る結果となっています。10年前が市の平均値とほぼ同じ11%であったことからすれば、10年前から少子化が今と同じくらいに顕著となっていた、と言えるでしょう。年少者の数字が10年で半減しているという事実は、西部4町に設置されている3つの小学校の在校生数にも表れています。左表の下段の参考人数を挙げております。戦後のベビーブーム世代が小学校へ入学した昭和30年前後、住宅開発が特に進んだ畑野町における人口が増加した平成10年前後、それぞれの小学校では1学年に複数クラスが存在していたことも事実であり、現状の数字からすれば隔世の感があります。