今朝の朝日新聞の「リレーオピニオン・100年目の昭和」は、作詞家・精神科医のきたやまおさむさんです。記事では、1970年に発表した「戦争を知らない子供たち」について語られておりました。
この年は、大阪吹田で万博があり、その中のイベントの中で歌われました。そして、その模様がレコード化され、ラジオでもよくかかっていたことを懐かしく思い出します(なので最初は全日本アマチュア・フォーク・シンガーズ名義で発表されています)。その音源の初めには北山さんのコメントがあります「僕ら・・・おかげさまで戦争を知らない子供たちと・・・」~そして演奏へ、と何度も聴くので覚えてしまいましたね。
何年か前に、中古レコードで購入した実況録音盤があったので写真にて紹介しておきます(このジャケットの隅っこに写っている万博ホールは、博覧会終了後も数年間使われていて、8・8ロックディも行われていたことを思い出します・・・大学生の頃かな?)。
きたやまさんの記事を一部引用させていただきます。
今でこそ反戦歌だとも紹介される曲ですが、実は当時は左翼の人から「軟弱だ」と批判されました。確かに、詞に登場する「僕等」は平和の歌を口ずさんだり涙をこらえて歌ったりするだけで、ヘルメットをかぶって闘争したりはしません。行動をするにしても、青空と花びらが好きな人に向けて「一緒に歩いてゆこうよ」と言うだけで、反戦の勇ましいイメージとは対照的です。でも僕は「戦争はイヤだ、戦いたくない」という気持ちを素直に表現できることが大事なのだと思っていました。戦争から逃げたいという臆病さも、誰にもケガさせたくないし自分も傷つきたくないという気持ちも、人間として持っていてよいものであるはずだからです。あの曲は、反戦歌ではなく厭戦歌です。【朝日新聞2025.1.24.朝刊より】