昨日から連載が始まったA新聞の文化面「語る~人生の贈りもの」、いつも芸能人やら著名な方の生き様や経歴をインタビュー形式で紹介していますが、今回は、角川武蔵野ミュージアムの館長、松岡正剛さんです。松岡さんといえば、さまざまな文化事象を「編集工学」という切り口で、読者にわかりやすく執筆されているかたで、その著書の数は、相当なものです。
私が松岡さんを知ったのは、今から十年以上前に、NHKのBSで放送されていた『世界遺産・一万年の叙事詩』という番組でした。書斎のような場所で、アシスタントの華恵さん(当時、東京芸大の学生)と一緒に、世界遺産の映像(や華恵さんのリポート)を見ながら解説する、という内容です。その卓越した見識、知識に、この人は只者ではないなと感じたものです(華恵さんもなかなか聡明な方でした)。
その松岡さんの比較的新しい著書『日本文化の核心 「ジャパン・スタイル」を読み解く (講談社現代新書) 』を、昨年からメモを取りながら読んでいて、つい最近に読み終わりました。日本文化の核心は、縄文~弥生時代に、大陸から三つの「黒船」がやってきて、その後の日本に大きな影響を与えた、というところから著述は始まります。その「三つの黒船」とは何か、以下にメモの一部を紹介しておきます。
◎3つの黒船が日本にもたらしたもの
稲 → 日本人の食生活を変える
祈りと祝いの1年のサイクル(→五穀豊穣)
日本の風景を変える
鉄 → 日本人に頑丈な農耕器具と武器
青銅器(以前)→祭祀(銅鐸・銅鉾)
鉄は実用的な力がある
たたらによる製鉄 = 出雲・安来(島根県)
漢字→ 無文字社会を脱する
話し言葉→記録→読む(リテラシー)
さらに漢字(中国語)→日本語として使う=仮名の発明
今後の連載がどのような内容になるのか分かりませんが楽しみです、今朝のところ(2回目)までは少年時代。