暮らしのデザイン・近代建築編「昭和の夢、河川敷に咲く」と題した講座がありました。前回は亀岡の町屋の講座でしたが、今回は保津川下り乗船場の上流に鎮座している亀岡商工会館。
はじめに文化資料館で、元館長の黒川氏をコーディネーターとした2人のスピーチを聞いたのち、資料館から10分ほど歩いて現地を見学しました。
この建物は、昭和33年に建てられたとのことで、ほぼ私と同年代、ちょうど今年で60周年になるとのことです。当初は、観光ホテル兼、保津川下りの乗船場・レストランとして建てられたもので、戦後の観光ブームを背景として賑わいをみせていたそうです。が、運営会社の譲渡や労使間のゴタゴタなどが重なり、最終的には亀岡商工会議所の事務所として活用されることになったのです。商工会議所がガレリアかめおかに移転したことを機に、各種団体への貸出等、さまざま活用方法が模索されましたが、定着せず、現在は、ほぼ使われることなく、一般の人も立ち入り禁止の幽霊屋敷の様相です(JR亀岡駅の北側には現在サッカースタジアムが建設中ですが、さらにその北側、この亀岡商工会館がポツンと建っており、誰知ることのない60年の歴史を秘めて存在しています。今回の講座で、日頃は立ち入ることの出来ない建物内部を見学することが出来たのはよかったのですが、本日の参加者の中に、霊感の強い方がいらっしゃるらしく「ここはたくさんの人の気配がする」という立ち話も耳にして、なかなか暑い夏にはうってつけの企画でした)。