本日は、餅つきの合間に、NHKで放送していた「あまちゃん祭り」を見てました(朝から晩までやっていたので、ずっと見たわけではなく、ところどころを、しかし割としっかりと見た、というところです)。今年の流行語大賞にも選ばれた「じぇじぇじぇ」が生まれた朝の連続ドラマの総集編です。このドラマが人気があったことは、いろいろなメディアを通じて知っていました。工藤勘九郎の脚本、出演者のキャラクター、などがヒットの要因だと言われております。が、放送されていた期間に毎日見ていないので、もうひとつピンと来ませんでした。
私は、本日この番組を見て思いました。確かにストーリー展開の小気味よさ、マニアックな小道具・セリフ・パロディ等々、工藤脚本の効果満載で、見ているほうが「じぇじぇじぇ」と言いそうなくらい、面白いドラマでした。しかし、よくよく考えてみて、それだけで、これだけのヒットにつながったのか、とも思います。なにしろ、岩手県だけで経済効果が30億円以上、全国で見れば、関連CD、CM、メディアへの波及効果などで二千億円を超えるということです。
本日の放送の、それも断片的に見ただけの感想を言えば、このドラマは、見ている者が求めているようなものがあったのかなぁ、と。その要素は、人によって色々あるかもしれません。2011.3.11.の震災を通した復興への期待感、というのもあるでしょう、また小泉今日子や薬師丸ひろ子が活躍した80年代へのノスタルジーなど。そしてノスタルジーといえば、この小泉今日子のことで思い出すことがあります。
今から約30年前、京都大学の学園祭のイベントで、当時デビューしたての小泉今日子の野外コンサートが、東大路通りに面したグラウンドで予定されていました。まだデビュー早々の時期だったので、テレビ等の露出も少なかったのですが、そのブレイクの早さは、イベント計画の時点から開催当日の間に、急激に進み、当日、学生以外のファンや暴走族の集団やらが、続々と集まってきたのです。その数は、広めのグラウンドのキャパをはるかに超え、危険な状況となりました。おそらく所轄警察などの指導もあったのでしょう、結局開催時間の直前にコンサートの中止が決まったのです。その中止決定をステージで告げた学園祭実行委員の学生(檀上で土下座して謝罪したそうです)に、怒ったファンが殴りかかる一幕もあり、翌日のローカル紙(京都新聞)に大きく掲載されていました。当時、その手の情報に疎い私も「コイズミキョウコはそんなに人気があるのか」という感想を持ったものです。その後、小泉今日子は次々にヒット曲を出したのは、周知のことです。京大での中止時点では、まだヒット曲は出ていない状況でした。
今の世の中、政治や経済の世界でも閉塞感が漂っています。また身近な職場や世間内にも、なんとなく後ろ向きな、事なかれ主義的な空気が蔓延しています。大多数の人たちは、その空気に飲まれつつ、そして現実に流されながら、心の中では「ひょっとしたら」「ちがうんじゃないのか」「もうちょっと前向きに」「生きてみようか」というようなことを考え始めているのかな(日本-人-も捨てたもんじゃない!)と思ったわけです。そんな気分に、このドラマが、追い風のようになったのかな、と。その一翼を、小泉今日子が担っていたのではないのかな、と、強引に結び付けてみた次第です。
(蛇足ですが、小泉今日子の若い時代の役をしていた女の子も、なかなか惹きつける目をしていますねー。) /FBより
コメントをお書きください
わしや! (水曜日, 07 11月 2018 18:20)
現場にいましたが、10万人集まったんじゃなかったっけ?